カバー写真は2014年に生まれた我が家の第一子。
女の子です。
この子が生まれるまではずっと映像作品が僕の中でホットなできごとで、好きな映像作家を片っ端からリサーチするのが趣味でした。
ほとんどの時間は映画やドキュメンタリー番組を観て過ごしていたので、まさか子どもが生まれたらそんな時間がなくなるとは…

出産をして妻は大きく変わりました。
僕はきっと変わっていないなと思います。
理想は小さな家庭でのんびり趣味の映像制作を楽しむことでしたが、現実はそんな余裕もなくなり、せめてもとおもい、日常を淡々と残す写真に専念することに。
ちょうど昨今、インスタグラムやSNSブームによりフィルムカメラの需要が一部の間で再熱。
そんなこともあり、同時代に生きるさまざまな写真家さんの存在も知ることとなります。

それは繊細な感覚や胸の奥を抉られるような思いのこもった家族写真を見た時のこと、衝撃的でした。
そこからぼんやりと将来の道が見え始めて、32歳の今、ひとりの表現者となりました。
振り返ると、子どもが生まれて写真を撮るようになり、子どもと遊ぶという名目で毎日散歩の途中で写真を撮ったりしている自分は幼い頃からずっと探していました。
撮りたいと強くおもう存在を。